No.2 マツタケは人が恋しい
投稿日:2000/11/14
今年も松茸は高嶺の花で食べることができなかった。
とにかく国内産は少なくなって、高価になったからである。
私が小学生・中学生の頃は、我が家の山でたくさん採れた。
急に採れなくなったのは、大阪万博以後である。
昭和45年前後から日本は大きく変わった。
日本の大きな変化と「松茸」は関係が大いにあると思う。
子供の頃の山は、公園のようにきれいだった。
どの家も、燃料は山から取ってきたからである。
子供の仕事は、焚き付けにする「こくば」を取って来ることだった。
・・・「こくば」とは、松葉や木の葉のことである。
子供は皆、「がんじき」と「めかご」を持って山に行った。
とにかく、きれいに集めて持って帰るのである。 だから、山は「非常にきれい」であった。
このころは、どこの山でも松茸は無造作に採れた・・・
プロパンガスの普及と「便利な生活」を求めた結果、山に行かなくなった。
山は荒れ放題になり、そして「松枯れ病」で松山が壊滅して行った ・・・
当然、マツタケは採れなくなった
山をきれいにしないと、松茸は育たないのである!
つまり、人が頻繁に山に行かないと、だめなのである。
だから、マツタケは人が恋しいのである!
(この言葉は、私が父から聞かされたものである)
目に見える豊かな生活を求めて、そして、自然の恵みを失った・・・
本当の豊かさとは何だろう?と言うことに、やがて気が付くだろうか?