
No.32 「全て悪うございました」だけで通るか!
投稿日:2002/09/18
毎年8月になると新聞やテレビで戦争のことが報道される。
その中には必ず高齢者(大体女性)が登場して得意げに語るのである。
曰く。
「バカな戦争を始めて、多くの人が死んだ!」
「悲惨な戦争は2度としてはいけない」
「過去(昭和20年8月以前)の日本は全て悪かった」
「戦争は一部の人間がやったのであって、私は被害者だ」
これを聞くと、私は腹が立つ。
私は一度これらの高齢者に聞きたい!
あなたは提灯行列は絶対にしなかったのか?
あなたは(勝利情報を聞いて)日の丸を振って「万歳」しなかったのか?
あなたは歌を唄って・小旗を振って万歳で、出征兵士を送らなかったのか?
あなたは終戦の玉音放送を聞いて、悔しくなかったのか(無力感)?
ほとんどの人が緒戦の勝利に歓喜し、ヤレヤレ!、行け行けドンドン!だった。
テレビに登場して「平和の使者」のようなことを言う人も、勝利に熱狂した!
戦争に負けて、60年近く経ってから、「いいかげんなことを言うな!」
誰が悪いのでもない!当時の「日本人1億が全員でやった戦争」である!
戦争の中身に良い悪いは無く「勝てば正しく、負ければ悪い」それだけだ。
そして、勝負は時の運である。勝つ事もあれば、負ける事もある。
勝ったアメリカが全て正しく、負けた日本が全て悪いのではない!
これが、多くの日本人に解っていない。
戦前に「斎藤隆夫」と言う代議士がいた。
堂々と、国会で戦争反対の演説を行い、そして国会議員を除名された経歴がある。
この斎藤隆夫が20年8月に書いた論考があるので紹介したい。
『我々は戦争に負けた。負けたに相違ない。併し戦争に負けて領土を失い、
軍備を撤廃し、賠償を課せられ、其の他幾多の制裁を加えらるるとも、是が為
に国家は亡ぶるものではない。人間の生命は短いが、国家の生命は長い。
其の長い間には、叩くこともあれば叩かるることもある。
盛んなこともあれば衰えることもある。衰えたからとて、直ちに失望落胆
すべきものではない。
若し万一、この敗戦に依って国民が失望落胆して気力を喪失したる時は、
其の時こそ国家の亡ぶる時である』
これを読まれてどう思われたでしょうか?
現在の日本人は、敗戦に失望落胆しているような状態ではない!
戦争とその過去を全て悪・間違いとして否定している状態である。
こんな日本の状態を斎藤隆夫が見れば、どう思うであろうか?