『風の見える朝』

No.35 山芋(自然薯)堀りに行こう!

投稿日:2002/11/26 投稿者:大西秀憲
楽しみな季節が来た。稔りの秋である。
以前に書いたが、私の一番楽しみな季節は春である。
それは『山菜』のシーズンだからである。
しかし、秋はまた春とは違う楽しみがある。
強いて言えば『春は成長』であり『秋は収穫』であろう。
私にとって収穫の一番は『山芋』である。
このくらい旨いものはない! それは「とろろ汁」である。

この間の日曜日に山芋堀に行った。
どこに行こうか?このところ、ずっと考えていたのです。
毎年毎年、芋が少なくなっていく。(掘る所が限られてくるのです)
とにかく良い場所に当たらないと、努力の甲斐がない結果に終わる。
良い場所とは:
  1.大きな芋がある所。(近年、人が掘っていない所)
  2.傾斜が急な所。
  3.土が良い所。    などである。
大きな芋かどうかは、『芋のツル』を見れば大体わかる。
しかし、大きな芋(つまり太いツル)は滅多にない。
高い木に上り詰めた葉やムカゴ、そして太いツルを見つけても太い杉の木
の根元では、どうしょうもない!

私の芋掘り道具は3つしかない。
『鎌とトンガ(唐鍬)とカスガイ』である。
これだけで充分用が足りる。後は肥料袋の古いヤツが1つあれば入れ物です。
ツルを見つける、そして周囲を鎌で掃除する。
さあ!掘り始めだ。ずいぶん手前から掘り始めなければ掘れない。
土の表面20cmほどは木の根が多いが、それを過ぎれば土ばかりである。
(あえて石の所は避けるのです)
山の傾斜を利用して土を掻き落す。ひたすら掘る!
そして、トンガを置き、カスガイを取り出す。
ここからが、一番面白いところである。

芋の両側をカスガイで土を掻いて落とす。
やがて、芋がその姿を現し始めるのだ! ドキドキするのはこの時!
『白い肌の太い山芋が見えてくる』この瞬間が堪らない魅力だ。
想像したより大きいと、一人で声を出すときがある。
『よっしゃ』
芋が育った所の「土の匂い」がまた好きである。

今日は、これくらいにしとこうか。自分に言い聞かせて帰る。
さあ!今夜は、トロロ汁だ! (すでに家内が出し汁を作っている。)
丁寧に芋を掃除して、下し金で擂る。
そして擂鉢でまた時間をかけて丁寧に擂る。 粘り気が増す!
出し汁を入れながらひたすらスリコギで擂る。
・・・出来上がり!!
白いご飯にたっぷりとかけて、かきこむ。 ・・・旨い!
こんな旨いものない! (こんなに単純なのに)

このようにして今年も秋を実感する! この贅沢さ!!
収穫の秋は格別である。 日本人に生れて良かった。
(皆さんは山芋どうされていますか?)
もし買っていたら、ぜひ自分で山に掘りに行ってください!
味が違います。格別です。

モノづくりの原点…それは「人と社会を結ぶ応用技術」

応用技術で暮らしを支えるモノづくりを。
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