『風の見える朝』

No.49 私の贅沢

投稿日:2004/02/03 投稿者:大西秀憲
「私には人に自慢できて、この上ない贅沢だと思っていることが2つある。

1つは国宝姫路城(世界文化遺産)である。
毎晩(午後9:30~10時ごろ)住まいに帰るため、姫路城のすぐ横を通る。
そして毎晩、城を見て感動する。
とにかく、それは息を呑むほどの妖しい美しさである。
どこから見ても姫路城は日本一の美しい城であるが、

私が見るポイントが一番である。
そのポイントは市立美術館の前から見るアングルである。
美術館は赤いレンガ造りの古い建物である。
(美術館は元姫路市役所の庁舎であり、その前は陸軍の兵舎であった)
この美術館は夜、ライトアップされるのである。
歴史あるレンガ造りの建物がきれいに照明で浮かび上がるのです!
そして、この美術館の後ろには、ライトアップされた姫路城が浮かび上がる!
つまり、美術館の前から見ると、赤レンガが鮮やかに浮び、

真っ白な城が浮ぶのです。
まさに幻想的な美しさがここにあります!
美術館の前は広い歩道があり、その前(方向は東)は県道です。
毎晩、この県道から(つまり車の中から)この幻想的な美しさが見られるのです。
私はこのポイントが姫路城を見るのに最も美しいと勝手に思っている。

もちろん、ライトアップされた姫路城は姫路市内の多くの場所から見ることができる。
しかし、それは「赤レンガの美術館」抜きのロケーションです。
多くの場合、姫路城は姫路駅の方向(つまり南から)から紹介されることが多い。
私はこの方向からの姫路城はあまり好きではない。
むしろ北側からの姫路城が本当に良く設計されていると思う。
これには訳があり、昔の西国街道(主要幹線道)は姫路城の北を通つていたのだ。
つまり他国の人は姫路城を北側から見て旅をしていた。
だから城の北方にある土塁に上がり、南を向いて城を見ると本当に立派で美しい。
設計者は西国街道を意識して「ここからどのように見えるか」を考えたのだと思う。
南側からは「むき出しの天主」の感じがするが、北側からは実に「堅固」に見える。
観光者の多くは、北側から姫路城を見ることがない。
また、ライトアップされた城を見るチャンスも少ないと思う。
(観光スケジュールがあるため夜に城を見学できない理由はわかる)
しかし、一度でいいから夜に、美術館の前からと北側から観光して欲しい!
これはぜひお勧めします。

さらに贅沢にも、住まいに帰ると朝と夜、姫路城を見ながら食事ができることである。
特に、夜はライトアップされた姫路城が真近に見える。(城は歩いて5分です)
そんなに高い位置ではないが5階なので、このようなロケーションが拡がる。
私は一昨年からこのような環境になったので、以上のような贅沢を甘受している。

もう1つの贅沢は「柚子風呂」である。
私は柚子を作っているので、いくらでも使うことができる。
晩秋から年末にかけて、毎日曜日に柚子取りをするのです。
これが中々の作業で、何しろ高いところに実があるのと、

トゲがあるので始末が悪い。
取った柚子は、友達や知り合いの所に、少しずつ送るようにしている。
しかし、多く取っても、送るのは品質の良いA級柚子であり、B品が多く出る。
この「屑ユズ」を我が家の風呂に使うのである。大体、B品はA級の3倍くらい出る。
だから、風呂には多くのユズを自由に使えるのである。
我が家は「冬至」の日のユズ風呂など、関係ない! ・・・毎日が冬至。
少し、使えば遠慮なく、新しいユズと入れ替える。
このようにして、毎晩、毎晩、ユズ風呂に入ることができるのです!
ご存知のように柚子は大変体が温まる上、皮膚・肌にも何となく良いと思う。
とにかく、私が作っている柚子は「完全無農薬」です。
自然のままで育ったので、安全この上ない。・・・但し形が不揃いで見栄えが悪い。
風呂に浮かべた数個のユズを見ながら、こんな贅沢はないなあ!と思っている。

モノづくりの原点…それは「人と社会を結ぶ応用技術」

応用技術で暮らしを支えるモノづくりを。
応用技術で暮らしを支えるモノづくりを。
応用技術で暮らしを支えるモノづくりを。
応用技術で暮らしを支えるモノづくりを。