『風の見える朝』

No.70 靖国と中国

投稿日:2005/11/23 投稿者:大西秀憲
近年、毎年8月15日が近づくと靖国神社参拝が、中国・韓国からの政治問題化する。
・・・うんざりしている人、まだ言ってるのか、と思う人も多いだろう。
また中国で反日デモが起きると恰も日本が悪いように問題点のすり替えが行われる。
問題が起きると中国政府は口を極めて日本を責める。
そして日本政府は絶対に反論せず、まして抗議はしない。
そしてたぶん日本政府の提案であろうが「両国間で共通の歴史認識の研究」をしよう!となる。
なぜ日本政府はこのような無意味な、馬鹿な、提案をするのだろうか?
国が200あれば、200の正義がある。
つまり、その国にはその国の「正義」が存在する。
国の正義とは何か?それは国として「絶対に譲れない考え」のことである。
その国にはその国の歴史がある。
どの国も自国の歴史は最も正しいと思っているのが普通である。
当然、他国から見ると、そう主張する国の歴史は、相入れないものである。
従って2国間で「共通の歴史認識をする」などというのは、単なる戯言(ざれごと)である。
当然、中国では、努々そのようなことは思っていない。
それは、日本政府がその場しのぎで誤魔化すマスターベーションであるからだ。
このような誤魔化しや戯言を続けると、益々中国は日本を馬鹿にする。
なぜ日本政府や日本外交はこのような無意味で国益を害することを続けるのだろうか?

中国が所謂、靖国問題にひつこく拘るのは「A級戦犯」の合祀にかかわるからであろう。
A級戦犯は日本の問題でなく、戦勝国の問題である。
  ・・・中国共産党は「戦勝国」に入っていない! だから筋違いの横車論である。
日本では「戦犯」問題は存在しない。
戦勝国が敗者に対して「その報復」として一方的に付けたのがA~C級戦犯の名称である。
(もし興味があれば「極東軍事裁判記録」を読んでみて下さい)
  ・・・それは裁判という名が付いただけの「リンチ」であります。
日本国内では誰もが戦争の犠牲者である。
最も重要なことは、日本では「死者に鞭打たない」ことである。
つまり、日本では「死ねば、みな仏(ほとけ)」なのである。
仏(ほとけ)を引きづり出して、これを辱めるしきたりは日本にはない。
ところが、中国にはこれがあるのだ!
あるというより、それが中国の歴史・文化である。

有史以来中国では新征服者が被征服者の墳墓を暴き、これを破壊する慣わしがある。
最も近年では1960年代の「文化大革命」がそれであった。
これは毛沢東が権力を奪還するために仕組んだ有史以来最大の一大破壊活動であった。
  ・・・この本質を見ず、文化大革命を誉めそやした日本人が多くいた。
毛沢東の手先となった実働部隊を「紅衛兵」という。
歳若い「無垢な」少年少女から青年で構成された組織であった。
彼等が標的にしたのは旧地主階級の墳墓であった。
中国では「風水」と相まって墳墓は特別の意味を持つ。
これを徹底的に掘り返して、破壊して、棺を引き出して暴いて、更に死者に鞭打った!のだ。
これによって中国の墳墓は無くなったと言われる。

更に中国では「水に落ちた犬は叩け」という。
昨日まで、政府の高位高官であった人でも、目を付けられたが最後、明日はない。
「後ろ手に縛られ」、「背中に看板を背負い」、「頭に死人の飾りをして」市中を引き回す。
そして年端もいかない子供によってたかって殴る蹴るの暴力を受け、全く抵抗できない。
後ろ手で縛られているので食べ物は地べたを舐めるように(犬のように)して食う。
それを見て、紅衛兵達は、嘲りながら殴る蹴るの暴行を加える。
同じ国の同じ国民の人間に対して、このようなことが平然と行える国である。
(このようにして約10年間の文化大革命では約2,200万人が殺された)

日本では「済んだことは水に流す」、「死んだら仏」との思想があり、過去を追及しない。
死者の墳墓を暴いてまで、死者を辱める国が、靖国を適当に収める訳が無い。
いつまでも、いつまでも、ひつこく繰り返すであろう。
なぜなら靖国問題を持ち出す本質は全く別の所にあるからである。
・・・言わば、中国にとって靖国問題などどうでもよいことである。

中国は深刻かつ重要な内政問題を抱えている。
それは民衆の蜂起である!
いつ超大規模な蜂起(デモ・紛争・暴動)が起きても全く不思議ではない。
これを一番判っているのは中国共産党である。
言うまでも無く、中国は世界最大の共産党の「独裁国家」である。
独裁国家(独裁者)は必ずいつか崩壊する!
これは人間の歴史が多く証明するところである。
一般民衆の不満はもう抑えられないところまで(爆発寸前まで)エネルギーがたまっている。
その原因は、貧富の差、食料、インフラ、汚職、などである。
オリンピックと万博を控えて、押さえに抑えているが、それにも限度がある。
中国の民衆は日本人のように大人しく、従順ではない。
中国の歴史を見れば判る。 中国は「革命一新主義」で5000年歩んできたのだ!

いつまでもつか? それは永くて2011年だろう!

モノづくりの原点…それは「人と社会を結ぶ応用技術」

応用技術で暮らしを支えるモノづくりを。
応用技術で暮らしを支えるモノづくりを。
応用技術で暮らしを支えるモノづくりを。
応用技術で暮らしを支えるモノづくりを。