
No.16 第5章 プレス
投稿日:2010/06/28
プレス発表について書こうと思う。・・・これは避けて通れない。
現在日本全国には約395万の会社がある。
この中には頻繁にメディアに登場する会社もあれば、一度も登場しない会社も多くある。
・・・たぶん、会社の生涯で一度も登場しない会社の方が圧倒的に多いと思う。
登場する会社の全てが良くて、登場しない会社がダメだと云うことではない。
しかし、そこで働く社員やその家族のことを思えば、経営者は積極的にメディアを活用すべきである。
社員だって、家族だって、会社が新聞記事になったり、雑誌に掲載されたり、テレビで放映されると嬉しい!
これは、当たり前のことである。
しかし、ほとんど大多数の会社は新聞にすら掲載されたことがないのである。
なぜだろうか?
外部へ発信することがイヤなのだろうか? それとも面倒くさいのだろうか?
それとも「シャイ」なのだろうか?
たぶん、上記部分が少しあると思うが、主な理由は「発信の仕方」が分からないのだと思う。
プレス発表はどうやってするのか?
また、「こんな情報が発信できるのか?」との思いが強いのではないか。
私は会社設立当初からプレスリリースを積極的に行った。
平成5年の創業以来、メディア掲載の件数は「姫路の企業でTOP」だろう。
なぜ?リリースしたのか?
それはメディアは有効な「告知手段」だからである。
開発した製品を売るためには「告知」しなければならない。・・・知らなければ買えない。
まさか資金が無いベンチャーがTVコマーシャルを打つ訳にはいかない。
従って、身近なメディアである「新聞」は非常に有効な告知手段なのである。
例えば新聞各紙にプレス発表すると、興味を持った記者が記事を書いてくれるので「新聞に掲載」される。
ところが、事は新聞だけでは終わらないのである。
その新聞記事を読んだメディアのライターやディレクターや記者が取材を申し込んでくる事が多い。
それは「雑誌」であったり、「テレビ」や「ラジオ」である。
積極的にその取材に応じると、新聞とは異なるメディアに掲載され、複数の情報が発信されるのである。
このようにして、次々に「自社の情報」が社会に広がって行く。
この「情報の拡大」は非常に重要なことである。
なぜなら「どこでビッグチャンス」が生まれるか?分からないからである。
プレス発表にはもう一つの重要側面がある。
それは「社名のPR」である。
各種メディアに度々「社名」が掲載される。
人知れず、目立たず、ただ黙々と企業活動をするのを由とするのも悪いとは云わない。
しかし、折角仕事をするのであれば堂々と自社をPRして「我が社ここにあり!」と自己主張する方を私は選ぶ。
社会において「情報は整理」されているのである。
更に新聞記事・雑誌記事・テレビ放送・団体誌・学会誌・論文などが、自社に関して整理されている。
これで最も効果があるのが「インターネット検索」においてである。
例えば検索エンジンで「自社」を検索すれば一目瞭然である。
自社が情報発信していなければ「検索結果は0」である。
次の2つのために「小・零細企業の経営者」は、大いに情報発信すべきである!
1.社員のため
誰だって、社会から注目される会社で、誇りを持って力一杯に働きたいのである。
2.会社のため
金融機関・経済調査機関・リサーチャー・メディア・行政などは「会社の情報発信」を整理保管している。
従って、思わぬ場面で会社を良い方へ誘うエビデンスとなることがある!
これらは「一朝一夕」ではできない。
普段から絶えず意識して「プレス発表・情報発信」をしておくことである。
・・・云うまでも無いことだが「泥縄」はだめである!
「プレス発表もできない、情報発信の方法が分からない」などと、眠たいことを云う者は経営を辞めるべきである!
以下、次号。