『夢のつれづれに』 - 私の願い -

No.22 日本は野蛮国か?

投稿日:2015/01/05 投稿者:大西秀憲

日本は世界の先進国で、実質的にはアメリカに次いで世界第二の経済大国であると言われている。
今まで、この事にあまり疑問を持たずに、そのまま「受容れて」いた。
事実、世界のどこに行っても、日本ほど安全安心な国はないし、これほど正直で勤勉かつ良質な国民はない事も事実だ。
   ・・・これは、歴史的にどの国も成し得なかった「世界のメルヘン国」であると思う。
ところが最近、ふと疑問を持ち始めた。
(二つの事柄が疑問を提供してくれた)
それは「選挙」と「電柱」である。・・・この二つに何の脈絡もないが、疑問の本質は同じである。

先日、衆議院議員選挙が終わったばかりであるが、この期間中のこと。
品川・大井町駅前、狭い道路の端に選挙カーを停めて巨大な音量のラウンドスピーカーでがなり立てていた。
東急大井町駅の乗降客を狙った選挙活動である。 ・・・おそらくどこの駅前でも似たような光景だと思う。
思わず「耳を塞ぎたくなる程の大音量」であり、気分が悪くなる!
なぜ?そんな大音量で「がなり立てる」必要があるのか?
   ・・・しかも「中身は非常に薄い」のである。

また、駅前が終わると市中を走り回り「これも大音量で」がなり立てる。
市中を走り回る時は「氏名の連呼」だけである! ・・・これが「代議士」と呼ばれる高い身分の人の選挙か?
本人は、立候補と云う名の「就職活動」で、しかも非常に高い報酬と高い身分が約束されているから必死なのは分かる。
   ・・・立候補者は何万人も居る訳でなく、ごく限られた数であるから、何をしても「当選」すれば「貴族」である。

立候補者の「質」については、あの偉大な「野々村さん」が明らかにしてくれたが、議員と云うのはあの程度である。
   ・・・今まで額に汗してまともに働いていなかった御仁でも、運良く当選すれば「雲上人」となり、目が眩む
        高い報酬と「先生」という、煌びやかな名声が待っているのだ!

ひたすら「大音量の名前の連呼」これは「明らかに騒音(いや爆音か?)」である。
(たぶん「公職選挙法」に基づいてルール通りやっているのが「なぜ悪い!」と言うだろう。)
そこが問題だと思う!
世界の先進国を標榜する日本の選挙に、これが本当に相応しいのだろうか?
車で走り回って「爆音・騒音」を撒き散らすのが問題だと思うのだ。
ヨーロッパの選挙運動はどのようにしているのか?
   ・・・少数だが、住んでいた人に聞いてみた。
皆さんが言うには「選挙中も静か」だと言うことである。
日本の国民の質は世界一である!
日本の技術も世界の断トツ一である!
   ・・・これを背景にした経済力も世界の一流である!
しかしながら、政治が、これらに追いついていない。
   ・・・政治は「世界の後進国」である。
国民は、これを良く知っている!  ・・・だから選挙に行かない!(要するに白けている)
   ・・・投票率が50%程度、こんな選挙は「無効」である!

立候補者は自分の主義主張を「淡々・粛々」と発表して支持を求めれば、それで済むことである。
「声を嗄らして、声を潰して」、最後は「泣き落とし」で騒音を撒く必要は、全く無いのである!
方法は、TV放映もあり、インターネットもある。 ・・・日本はインフラ超先進国である
「わめき散らし」は、冷静に考えると「実に野蛮な行為」である。
(後進国や途上国なら分かる)
しかし、そろそろ本当の先進国になるため、質が高く「静かな選挙」に切り替えて行く時期である。
日本人の特性は、謙虚で、もの静かで、「侘び寂び」が分かる、ことが大きな特長である。
従って、「神聖かつ静寂な選挙」にすることは、その気になれば出来る!
   ・・・今やれば「後世に誇れる」と思う
もちろん、このような改革を政治屋に求めてもムダである! ・・・彼らは自分に得な事しか、しない!
   ・・・世を変える「英雄」が現れるのを待つしかないのか?

次は「電柱」である。
何気なく暮らしていると(見ていると)気がつかない。
最近、電柱が非常に気になりだした。
試しに「街の通り」をよく観察すると分かる。
   ・・・一度、街中に出て通りの電柱を見て欲しい!
とにかく、街の通り、住宅街の縦横、「電柱と電線」が織り成すネットの目の中に住んでいる事に気付く。
中には高さが2段になったり、継ぎ足したり、また引っ張りで「曲がったり」しているのもある。
   ・・・電柱には、3段の電線あり、トランス(重量物だ!)が乗っている物ありで、とにかく「猥雑」だ!
特に、狭い通りなど道の両側に電柱が立っているため、部分的に非常に狭くなっている。
このため、歩行者は危険にさらされ、車はスムーズな走行が出来にくい場合がある。

電柱は目の前に見えるから良く分かるが、電線は上を見ないと「その煩雑さ」に気が付かない。
要するに「クモの巣」状態である!
「街の美観も景観」もあったものでは無い。
なぜ?こんな酷い状態を「放置」しておくのだろうか?
国や行政は「それは電力会社の問題だ」というだろう。
しかし、これは町・街の景観と美観と、ひいては日本国の評価の問題である。
要するに、これは「政治」が取組むべき重要課題だと思うのである。

町や街、道路や住宅街、ここから電柱と電線が無くなったら「どれだけスッキリ」するだろう!
ヨーロッパに行くと古い町並みや歴史の街、観光地の街路地、どこに行っても「電柱・電線」がない!
従って、実に街がスッキリとして美しいのである。
ここが日本と欧州の街の「基本的な違い」である!
  ・・・アジアの後進国や途上国と同じ景観であることが、先進国として基本的におかしい
街や市中で写真を撮り、それを見ると実感できると思う。
現状の日本の電柱と電線ジャングルは「野蛮国そのもの」であり、世界の先進国とは、とても呼べない。

日本は経済大国であり技術大国であり、世界に冠たる文明国である。
「電柱・電線の地下埋設」など、日本の技術では「朝飯前」で何の技術的課題もない。
1電力会社の問題だと「投げている」のが、一番の問題であり、これは明らかに政治の課題なのである。
全国的に「地下埋設」を実施すると「巨額の投資」と「年数」が必要である。
これは正に「公共投資(公共工事)」でやるべきで、以前に行った「下水工事」と同じ次元の話である!
   ・・・下手な公共工事より、将来の美しい日本のための「重要なインフラ工事」である。
        (内需拡大に大きな経済効果がある)
市中に溢れる「電柱のジャングル」と「蜘蛛の巣の如き電線」これが消えた街は「なんぼ程美しい」か!!
今の内に、やっておかないと将来に禍根を残すだろう。

以上、全く異なる2つに共通するのは「政治の貧困」と政治家(失礼、政治屋だ)の精神構造の欠如である。
従って、これでも先進国か? 実態は野蛮国だ!と思うのである。

これだけ良質で勤勉で正直で従順な国民を「良き方向に指導できる」政治家が生まれない!
なぜだろうか?
これが、「日本の最大の悲劇」であると思う。

モノづくりの原点…それは「人と社会を結ぶ応用技術」

応用技術で暮らしを支えるモノづくりを。
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