『夢のつれづれに』 - 私の願い -

No.38 一億総活躍社会と少子化

投稿日:2016/05/02 投稿者:大西秀憲

「一億総活躍社会」と云うが、何をどのようにしたいのか?
「言葉が踊るだけで」中身がさっぱり分からない。
    ・・・どうやら政治屋貴族も「日本の問題点」だけは分かっているようである
とにかく今から20~30年すれば、日本の人口構成は「ほぼ逆三角形」になる。・・・今は「ほぼ釣鐘」
こんな「逆三角形の人口構成」で国が運営できるわけも無く、そもそも国として存続できなくなる。
  ・・・これは、遠い将来の話ではなく、もう目の前に迫っているのである。
        私は、皆さんを絶望させたり、脅したりするのが目的ではなく、事実を知って欲しいだけである!

そんな事は無い!、みんなで知恵を絞り協力すれば「乗り切れる!」と思っているかもしれない。
  曰く「明治には短期間で、世界の一流国に肩を並べたではないか!」
    更に曰く「大東亜戦争に負けて壊滅的な状態から、見事に発展したではないか!」
      ・・・云、云
確かにそうだ!
しかし、(以前と)決定的に違うことがある。
  それは「国の人口構成」である。・・・これが、明治や敗戦時と全く異なる。
一言で云えば当時は、「老人少なく(つまり寿命で自然に死んだ)、子供が多かった」のである。

やがて来る「逆三角形時代」を考えてもらいたい。
その頃、日本の高齢率(65歳以上の人口と総人口の割合)は約40%となる!
つまり「2.5人に1人は老人」と云う社会が間違いなく来る。
   ・・・この原因は「極端に子供が少ない」から人口比率が歪(いびつ)になるのである。
子供さえ多ければ、やがて子供は「社会を支える成人・壮年になる」ので、人口構成は正常に維持される。
  昔から「子は宝」と云われたが、20~30年後には「子はダイヤモンド」と呼ばれるだろう。

 冗談半分だが、2050年ごろの地方では老人会による「子供見学ツアー」が開催され、盛況となるかもしれない。
    ある老人は「子供を見たのは何年ぶりだろう!」と感激し、
      他の老人は、「子供らは、多くの大人を傅かせていたゾ!」と驚き、
         別の老人は、「昔の子供と違い、傲慢で、ひ弱で同じ人間とは思えなかったナ」
           ・・・等々の話に花が咲くことだろう。

総理は「一億総活躍社会」と云っておかなければならないので、云っているに過ぎない(具体策は無い!)
(なぜ言っているのか?その裏を知らねばならない)
   ・・・逆に云えば「それだけ深刻で、かつ、どうにもならない問題」があるのだ。
ただ、国が「一億総活躍社会」と云っている目的で、一つだけ私にも分かっている事がある。
  それは「高齢になっても働けよ!」と云う事だ。
     おそらく、20~30年後には「75~80歳までは働く必要がある」と私は予想する。

そして、ここが重要な点だが「税と保険をきっちり徴収するよ!」と云うことだ。
  税とは「所得税・県民税・住民税」、保険とは「厚生年金・健保・介護・雇用」のこと。
    ・・・現在は、60歳で定年退職した人がパートで再就職しても「保険には加入しなくてもよい」

◎ 今は徴収していないが、これからは取るヨ!、と「総理がアナウンスした」のである。

正に、高齢者受難の時代が来る。・・・中でも最も残酷なのは「団塊の世代」約1000万人である。
  「年金があるじゃないか!」と反論する人もいるだろう・・・
     冗談じゃない、年金は「既にパンク・崩壊」している。
        日本の高度成長を支え、最大の功労者である団塊の世代を狙い撃ちして、年金を無慈悲に削減した!
           私(68歳)の例では49年間厚生年金を掛け続け、現在、年778千円の年金を受けている。
              これは月に約6万5千円である。・・・これでは生活できない!
                (団塊の世代以前の人達は、たっぷりと年金がある)

従って、将来は年金の受給など「とんでもない!」と云う事だ。
  ・・・要するに自分で何とかして生きて行け!と云うことなのである。
        死ぬ間際まで働いて「税と保険を払い続け」・・・
           いよいよ最後に「すずめの涙の年金」で、さよならとなるだろう。

なぜなら年金は「若い現役世代が対象老人を支える仕組み」だからだ。
(自分が掛けた年金を受け取るのではない)
「2.5人に1人は老人」と云う社会で、極端に少ない現役世代が拠出する年金では、絶対に多くの老人を支えられない。
    従って、いくら高年齢になっても「自分の生活費は自分で稼ぐため」働く必要があるのである。
よって「一億総活躍社会」とは、扶養やぶらさがりは許されず、高齢者も「死ぬまで働けヨ!」と云う事である。

幼稚園児の如く単純・純粋に「国民皆が活躍する時代が来るんだ!!」と喜んではいけない。
  実際は真逆で、国や年金を当てにせず、夫々が超高齢になっても働いて(稼ぎ)、「自分で生きろ!」と云うこと。
    主婦、女性に対しても活躍しろ(つまり働け!)と云う事。
どういう意味かと云えば、パートで働いている主婦から「保険を徴収するヨ!」ということ。
  更に、働いていない主婦も働きなさいよ!ということ。
    そして、新たにパートを始めた主婦からは「税も保険も取るヨ!」と云うことだ。
そのために「マイナンバー制度」をスタートさせた。
  ・・・これで全てが「ガラス張り」となって徴収が楽になる。

これから国や自治体は「なりふり構わず徴収に走る」だろう、それは「1円でも多くの増収のため」である。
  それほど、日本は「支出が多く、収入が少ない財務体質」になっているのだ。
    これが今後「逆三角形」の人口構成で「激しく拍車がかかる」ので、国・自治体は苦慮しているのである。

従って、『一億総活躍社会』とはバラ色の社会ではなく、逆に「ダークグレー・暗黒の社会」である。
  それもこれも原因は「子供が極端に少なくなった」少子化に起因する。
    老人が多くなったのが問題ではなく、「子供が少ないのが問題」なのである!
       ここを間違ってはいけない。

しかし、一億総活躍社会で女性の活躍を取上げれば挙げるほど、働きを主にするため「女性は子供を生まない!」。
  総理は「一億総活躍社会」を叫び、その総理が任命して「少子化対策大臣」を置き、子供を増やす対策をしている。
    「全く矛盾することを平気で云わねばならぬほど」日本の将来は、明かりが見えない長いトンネルに入る。

よって、自分の将来は自分で考えて、周到に準備して「全て自己責任による人生設計が必要」である。

*追記:
  現在、日本の人口は約、1億2,700万人である。
  30年後、つまり約2050年ごろに、日本の人口は約1億弱(9,500万人?)に減少する。
  その頃が日本の歴史の中では「史上最悪」の状態になる。・・・これを脱すると2070年頃から好転する!
  つまり人口が1億となった想定で「一億総活躍社会」と云っているのである。
    ・・・急に現実が到来して絶望させないよう、早くから「三味線を弾いている」のである。

モノづくりの原点…それは「人と社会を結ぶ応用技術」

応用技術で暮らしを支えるモノづくりを。
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