『夢のつれづれに』 - 私の願い -

No.89 国見山とモノレールとHO記念館

投稿日:2022/09/26 投稿者:大西秀憲

私が生まれ育ったのは兵庫県宍粟郡城下村金谷685番地で、現在は「宍粟市(しそうし)山崎町金谷(かなや)」である。
360°周囲は山であり、家のすぐ西には「国見山」と云う付近では一番高い「標高465m」の山があった。
私の子供の頃からの記憶では山の高さは「459m」だったが、最近の表記で6m高くなっている(理由は分からない)
地域の子供達は「国見山を登る」のが好きだった。
理由は、頂上に登れば非常に見晴らしが良いのと、天気運が良ければ「海」が見えたからだ。
・・・見える海は「瀬戸内海」である。
(昔は兵庫県のチベットと云われた宍粟郡から海が見えるのは子供にとって驚きであった)

その頃(昭和20年代~30年代)には地域の面白い風習があった。
毎年4月3日には、どの家も弁当を作り「近くの野山で昼ごはん」を食べるのである・・・一家総出。
それは「せっく」と云う地域の習わしであった。
要するに、近所や村の「老若男女」全てが一緒に野山で弁当を食べるのである。
だから子供の頃は「せっく」とは、外で昼ごはんを食べることだと思っていた。
「せっく」が「節句」であり、本当は3月3日の行事だが「旧の習わし」で4月3日に行うのだと知ったのは、大人になってからだ。
私が思うに、3月3日では未だ少し寒いので、4月にしたのではないか?・・・要するに「旧暦」である。
・・・因みに「七夕まつり」も7月7日では無く、8月7日だった。

今思うに、地域の人々が野山で飲食する風景は「のどかで微笑ましい」眺めだった。
この風習が、いつの程か無くなった。・・・宍粟郡内の他の地域で同じ風習があったか?どうか?私は知らない。
無くなった要因はいくつかあるが、プロパンガスとテレビの普及と農家の急激なサラリーマン化だと私は思っている。
要するに、野山から焚き物を取る必要が無くなり、テレビと云う娯楽が家に入り込み、そして給与所得で生活が急変したからだ。
地域の家々は、野山で焚き物を取るので山は公園の様に綺麗だったから、野山に行き易かったのだ。
因みに我が家では、家から約500m程西にある「すり鉢池」と云うため池の土手の周りで、弁当を食べるのが決まりであった。

このような「せっく」だが、今でも忘れない「強烈な思い出」がある。
私が小学校4年生頃のことである。
それは近所や地域の家族が、そこかしこで弁当を広げ談笑している時だった。
突然「パチパチ!」と云う激しい音と共に国見山の中腹から煙と炎が上がったのだ!
それは忽ち山全体に燃え広がり、国見山の7合目辺りから上が激しい炎と煙に包まれたのである。
・・・本当に凄い音であった! 「火の粉」や「燃えている木の葉」などが風に乗って飛んできた!

そこら中で大人の叫ぶ怒号! みんな!「一升瓶に水を入れて、山に上がれ!」と云う「叫び声」であった。
要するに村中の人が総出で、一升瓶に水を入れて、それを持って山に上がり、火に掛けて山火事を消すのである。
それしか山火事を消す方法が当時は無かったのだ。
火は翌日になってやっと消えた。・・・とにかく山火事の恐ろしさを真近で見た60数年前の経験である。
山火事の原因は村の中学生数名が「せっく」だから国見山に上がろう!と、登る途中に「焚火をした」火が飛び火したのである。
火事の後は国見山の7合目から頂上までは「禿げ山」のようになり、木が茂るのに10年以上かかった・・・

その国見山に約60年ぶりに上がった。
上ったと云っても、歩いてではない「モノレール」に乗って上がったのだ!
実は兵庫県が「兵庫県立・国見の森公園」として、国見山全体を森林公園として大規模開発したのである。
そして国見山頂上に上がる手段として「ミニモノレール」を導入した(もちろん、登山道を歩いて登るルートは整備されている)
その起点になるのが山麓のモノレール駅である。
駅の横に体験館を兼ねた管理事務所があり、モノレールの管理・運営を行っている。
(その住所は、〒670-2558 兵庫県宍粟市山崎町上比地374 TEL 0790-64-0923 である)

モノレールは朝9:20分の始発を含め一日に8便あり、無料で利用できる!
麓から終点まで高低差約300mを約18分で走行する。
利用する場合は「往復便」を予約するのが無難である・・・定員があり、乗れない事があるからだ。
(予約の電話は上記に案内している番号である)
上に上がると「展望台」もあり、眺めが非常に良いし、何より自然観察が好きな人には野鳥・蝶、植物の魅力が一杯である。
・・・とにかく乗っているだけで急な山道を登ってゆくので「特段の服装・履物」などの準備が不要なので手軽である!

ぜひ一度足を運ばれては如何でしょうか!  ・・・因みに「月曜日」は休館・運休なので要注意。
・・・モノレール山麓駅の近くには「比地の滝」もあり、夏には暑さを忘れる景観である。
参考までにホームページは、こちら(クリック)なので、国見の森へのアクセス他全貌をご覧下さい。

国見の森に来られた際には「テクノスHO記念館」が、モノレール駅のすぐ近くにありますので、ぜひ訪問してみて下さい。
・・・テクノスHO記念館のホームページは、こちら(クリック)です。
ご訪問頂く際にはテクノスジャパン本社・総務担当までご一報をお待ちします。 TEL 079-288-1600(代表)

◆ホームページリンク
兵庫県立国見の森公園 https://www.kuniminomori.jp/
テクノスHO記念館 http://www.technosjapan.jp/news/backnumber/images/HOpamphlet_03.pdf

モノづくりの原点…それは「人と社会を結ぶ応用技術」

応用技術で暮らしを支えるモノづくりを。
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